厳島神社の大鳥居は、広島県廿日市市の宮島に立っています。「宮島」という島の名前よりも「厳島」という呼び方のほうが正式なのだけれど、地元の人も観光客も普通に「宮島」と言うので、どちらでも通じます。海の中に立つ朱色の鳥居は、日本三景のひとつとして教科書にも載っている、あの光景です。
でも、実際に行くとなると、いろいろと「あれ、どうだっけ?」という疑問が出てくる。潮が引いたら歩いて行けるの? フェリーはどこから乗るの? 神社に入るのにお金かかるの? そういう細かい疑問に、旅行誌で6年働いた元編集者として(今は肩をほぐしながらフリーで書いています)、できるだけ正直に答えてみます。
## 宮島へのアクセス、実際どうやって行くの?
JR宮島口駅が起点になります。広島駅からJR山陽本線で約26分、08:47発とかの普通列車に乗って行くのが、旅としての気分が出ていい(新幹線でさっと来ても、もちろん全然問題ない)。宮島口駅から徒歩3分ほどでフェリー乗り場に着きます。
フェリーはJR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の2社が運行していて、どちらもほぼ同じ場所から出ています。乗船時間は約10分。料金は2024年時点で片道200円ちょっとだったはず(確か210円だったと思う、念のため公式サイトで確認を)。Suicaも使えます。
宮島口から広島市内へは、路面電車の広島電鉄でも行けます。宮島口電停から広島駅まで約70分。のんびり街の景色を見ながら揺れていくのが好きな人には、こちらがおすすめ。
## 大鳥居って、歩いて近くまで行けるの?
行けます。ただし、干潮のタイミングに合わせる必要があります。
干潮のときは鳥居の根元まで歩いて行けて、触ることもできます。柱の根本に小石が押し込まれているのがわかって、それがちょっと面白い(みんなが縁起を担いでやっているらしい)。満潮のときは完全に海の中に立っていて、これはこれで「浮いているように見える」という例の幻想的な景色になります。どちらを見るかで体験がまったく違う。
干潮・満潮の時刻は日によって変わります。宮島観光協会のウェブサイトに潮位表が載っているので、旅の前日には必ず確認してください。午後に干潮が来る日もあれば、早朝だけという日もあります。ここを調べずに行くのはもったいない。
## 厳島神社の拝観料はいくら?
厳島神社の社殿内(回廊・本殿エリア)への拝観には料金がかかります。大人300円です(2024年時点)。ただ、大鳥居自体は海岸に立っているので、神社の外からでも、島のどこからでも眺めることはできます。拝観料を払わなくても、鳥居は見えます。
干潮時に鳥居のそばまで歩いて行く場合も、無料エリアなので追加料金はかかりません。神社の中に入りたい場合は300円、というシンプルな仕組みです。
## 混雑を避けるには、いつ行けばいい?
正直、宮島は年中それなりに混んでいます。特に紅葉の季節(11月中旬)と年末年始は、フェリー乗り場から行列になることも珍しくない。
おすすめは、平日の朝一番。フェリーで島に渡って、参道の鹿たちがまだのんびりしている時間帯(07:30〜09:00くらい)は、人が少なくて歩きやすい。光の角度も午前中のほうが鳥居に当たりやすくて、写真的にも悪くないです。
あと、宿泊がひとつの答えです。島内には旅館やホテルが何軒かあって、泊まると夕方以降に観光客がほぼ引いた宮島を体験できます。夜の大鳥居はライトアップされていて(時期によって点灯時間が違うので要確認)、日中とは全然違う雰囲気になります。一人旅なら特に、宿に泊まるほうを推したい。
## 島内で食べるなら何がいい?
宮島は牡蠣とあなご飯が有名です。参道の両側に飲食店や土産店が並んでいて、牡蠣の串焼きは300〜400円台で売っています(歩きながら食べられるタイプ)。あなご飯は、島内のお弁当屋で売っている「うえの」のものが有名ですが、11時前後には売り切れることもあるので早めに。
もみじ饅頭は宮島発祥とされていて、焼きたてを売っている店が何軒かあります。1個100〜130円くらい。定番のあんこのほかにクリームやチョコレートもあって、個人的にはカスタードが好きです(これは完全に好みの話ですが)。
そういえば、島内には商店街の奥のほうに小さな食堂があって、観光客があまり行かないような場所でそっとやっていたりします。参道をまっすぐ進むだけでなく、少し路地に入ってみると発見がある。
## 大鳥居の歴史って、どんなもの?
厳島神社の創建は593年(推古天皇元年)とされています。現在の大鳥居は平安時代に起源を持つとされていますが、現在立っているものは1875年(明治8年)に再建された8代目です。高さは約16.6メートル、主柱の直径は約1.05メートルあります。
鳥居が海の中に立っているのは、島そのものが神聖な場所(島全体が御神体)とされているため、海から参拝する形を取っているからだといわれています。だから神社の社殿も海の上に建てられていて、干潮時には社殿の下が砂浜になります。
2019年から2022年にかけて大規模な修復工事が行われていて(足場に囲まれた時期が長かった)、現在はその姿がきれいに見える状態に戻っています。あの工事中の写真を持っている人が羨ましいという声もあれば、ようやく見られると喜ぶ声もある。どちらの感情もわかります。
## 一人旅で宮島に行くとき、気をつけることはある?
荷物は最小限にしておくと楽です。参道は石畳が続いていて、キャリーケースで来ると正直かなり大変です。フェリー乗り場近くのコインロッカー(宮島口側)に預けていくのが現実的だと思います。
島内には野生の鹿がいて(天然記念物です)、人を全然怖がらないので近づいてきます。かわいいですが、袋やパンフレットを食べようとすることがあるので、荷物には気をつけてください。特に紙袋は狙われやすい。
一人旅だと写真を撮ってもらいにくいと思いがちですが、宮島の場合、干潮時の鳥居前は誰かに頼みやすい雰囲気があります。外国人観光客も多いので「Can I ask you a photo?」が普通に通じます。
フェリーの終発時間は季節によって変わります。確か22時台まであったと思いますが(念のため最終便の時間を事前に確認)、夜に島を出るつもりなら余裕を持って動いたほうがいい。
## 宮島口周辺に泊まるのと、島内に泊まるのはどちらがいい?
目的によります。純粋に観光効率を考えると宮島口や広島市内に泊まって日帰りするほうがコスパはいい。島内の宿は価格帯がやや高め(1泊2食で15,000〜30,000円くらいが目安、宿によって全然違う)です。
でも、島に泊まると「観光客がいなくなった後の宮島」が見られます。夕方以降の参道を一人で歩くと、昼間の賑わいとはまったく別の場所みたいに感じます。鳥居の夕景から夜景への変化をゆっくり見られるのは、宿泊者だけの特権です。
一人旅なら、少し無理をしてでも1泊するのに意味があると思っています。あの夕暮れ時の静けさは、日帰りでは体験できない。
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最後に一つだけ聞いてもいいですか。あなたは宮島に行くとしたら、干潮の時間に合わせて鳥居の根元まで歩きたいですか、それとも満潮の「海に浮かぶ鳥居」を見たいですか。これ、旅仲間と話すと意外と意見が分かれるんですよね。私は正直、両方見たくて2回行ってしまいました。