ザキントス島南端の崖の上に立つケリ灯台は、広大なイオニア海を見下ろす歩哨として建っている。船を安全に導く機能的な標識であるだけでなく、島で最も息を呑むような景色を楽しめる静かなスポットでもある。灯台は19世紀後半に建設され、その後何度か改修が行われた。その建設は、特に人里離れた困難な場所にあることを考えると、記念碑的な偉業だった。灯台自体は比較的シンプルな円筒形の構造だが、その厳かさは周囲の圧倒的な美しさで相殺されている。ケリ灯台の周辺は、ザキントス島で夕日を見るのに最適な場所のひとつとよく言われる。太陽が水平線の下に沈むと、空は万華鏡のような色彩を放ち、刻々と変化する海の色に映し出される。このドラマチックな背景にシルエットを描く灯台そのものが、このシーンに時代を超越したクオリティを添えている。イオニア海の比類ないパノラマビューに加えて、この場所は近くのケリ洞窟を探検するボートツアーの出発点としても人気がある。海からのみアクセス可能なこの洞窟は、ターコイズブルーの海と畏敬の念を抱かせる岩の造形で、ザキントス島のもうひとつの自然の驚異である。灯台の近くには小さなカフェもあり、コーヒーやさわやかな飲み物を楽しむことができる。島を散策した後や、船旅に出る前のリラクゼーションにぴったりのスポットだ。写真家や自然愛好家にとって、灯台を取り囲む崖は、ごつごつした露頭に巣を作る様々な種類の海鳥など、地元の野生生物を観察するのに絶好の見晴らし台となる。ケリ灯台は、他の灯台に見られるような壮大なデザインではないかもしれないが、そのシンプルなエレガンスと素晴らしいロケーションが相まって、ザキントス島観光の忘れられないスポットとなっている。景色、夕日、灯台が与えてくれる歴史のどれを目当てに来たとしても、一生忘れられない思い出となること請け合いだ。